日記
2023-06-01 14:14:00
終わりの始まり
生命学者、福岡伸一の著作『動的平衡』に著されていた生命の動的平衡図解に自分が身を置いている今この瞬間を投影してみる。
生命の動的平衡とは何か?
生命が存在し、新しい生命の誕生を維持するには、古くなった生命の抜け殻を常に吐き出していかねばならない。
生命の活動と存在には破壊や死が欠かせないという事。
破壊や死無くして生命は決して存在できない。
しかも、新しい生命の息吹は自身の存在重量より更に多くの放棄重量を要求する。
生命維持活動とは、即ち古くなってしまった重石を積極的に投げ出し続けることであるとも言えるだろう。
自分を活き活きと輝かせ、今後も生き続けていく覚悟ができたならば、「捨てること」を常に大事とし、決しておざなりにしてはならない。
加齢や時々の精神状態、体調の変化によって生命活動の艶やかさが損なわれていると自覚した(できた)ならば、これ幸いと思い、古くなり固着し始めている事物の放棄を今すぐ開始すべきである。
それができて初めて本来の自分の人生を体現できるというものであろう。
動的平衡のバランスを無視した時、あるいは維持が困難になった時、その時こそが「終わりの始まり」なのだと肝に銘じて。